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2020.10.22
さまざまな機能を備え、「サービスステーション」化する中国のバス停

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中国では近年、各都市で地下鉄が次々開通したが、それでもなお路線バスは市民にとって重要な足代わりとして健在である。路線数が多く同じ名前の停留所でも少し離れた場所にある、時刻表がないためにひたすら来るのを信じて待つなどやや不便な部分もあった中国の路線バスにも、ITによる利便性向上の波が押し寄せているようだ。

 

■河南・長沙に「スマートバス停」が出現
河南省長沙市天心区の蓮花山バス停に先月末、新たに「スマートバス停」が設置されて市民の注目を集めた。液晶画面を搭載したこのバス停は、バスから送られてくる通信データを受信して、どの系統のバスが現在いくつ手前の停留所に到着しているかを表示してくれるのである。スマホのアプリをダウンロードする必要なく、バス停に直接情報表示されるということで、スマホの操作が苦手な高齢者からも評判だという。

 

■接近情報表示のほかにこんな機能も…
単に接近情報を表示するバス停であれば、今や特に珍しいものではなく、日本にも一部のバス停で導入されている。しかし長沙のスマートバス停はほかの機能も持っているのだ。まずは、飲み物の自動販売機能。つまりは、バス停自体が自動販売機になっており、スマホをかざして二次元コード決済することで、手軽に飲み物を買うことができるのだ。

 

■今や中国では当たり前のサービスも導入
そしてもう一つの機能が、スマホなどを充電するためのシェアバッテリーサービスだ。うっかり充電し忘れてバッテリーがピンチの時も、シェアバッテリーを借りてバスを待つ間、そしてバスに乗っている間に充電することができる。シェアサイクルの大流行によって起きたシェアエコノミーの波に乗って普及したシェアバッテリー。自転車のほうはすっかりブームが過ぎ去ったようだが、こちらはスマホ1つで何でもできる今の中国には欠かせないサービスとしてすっかり定着したようである。

接近情報を教えてくれ、飲み物が買え、スマホの充電までできるこのバス停だが、さらにもう1つ機能がある。それは、傘のシェアリングサービス突然の雨に降られてもこれで安心だ。バス停を設置した業者の話によれば、現時点ではテスト設置段階で、今後市民の感想や評価を踏まえたうえでまとまった数の設置に入るとのこと。実現すれば、まさにスマホ以外「手ぶら」でバス移動ができるようになりそうだ。

 

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